1月30日の朝日新聞(道内版)に本学といわき明星大の協定についての取材記事が掲載されました。
【記事本文(抜粋)】
札幌大学は、震災後、故郷の福島県に戻って修学したいと望む学生の転入・編入を支援しようと18日、福島県いわき市のいわき明星大学と協定を結んだ。人材流出が懸念される中、復興を担う若者を県内で育ててもらおうと札幌大が明星大に打診していた。
優秀な学生の確保は大学の重要課題の一つで、他大学への転出を大学側が支援するという協定は珍しい。
協定では、いわき明星大での修学を希望する札幌大(女子短期大学部を含む)の学生に対し、両大学が履修や単位の取り方で積極的に指導・助言し、転入・編入が円滑に実現するよう互いに協力するとしている。
引っ越しや入学に関わる費用の一部を札幌大が助成することも明記した。協定期間は今年4月から3年間。
協定は札幌大がいわき明星大に申し出ていた。札幌大には現在、福島県内出身の学生が8人おり、今後周知していく。札幌大は同様の支援が広がるよう、札幌圏の大学学長らで作る会などでも協定について説明する。
この日、いわき明星大であった締結式で、札幌大の山田玲良(あきら)副学長は「復興に向けた人材をどう育てていくかは日本全体の課題だ。この協定が、福島県の今後を作り上げる流れのスタートとなればうれしい」。いわき明星大の関口武司学長は「福島県の将来を考えていただき、本当にありがたい。復興、発展につなげたい」と謝意を示した。
いわき明星大の学生は約1900人。震災後の昨春、入学辞退者は約20人を数えた。大学側は「例年の辞退者は、いたとしても1人か2人。20人の中には震災で家を失った人もいて、辞退理由のほとんどは震災の影響と受け止めている」と話している。
2012/01/30, 朝日新聞朝刊(道内版), 28ページ
※朝日新聞許諾済、朝日新聞朝刊(道内版)掲載(01月30日)( PDF形式:424KB)