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国際交流センターからのお知らせ

2015.09.10

[9/16]札幌大学と中国社会科学院財経戦略研究院との学術交流協定調印式を行います

アジア地域のインフラ投資需要に対応するための融資プラットフォーム構想の基盤となる「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」は、EUではイギリスの参加表明を皮切りに、フランス、ドイツ、イタリアといった欧州大陸の有力国が相次いで参加を宣言し、日本とアメリカが参加を見送る中でも、今までに署名した国は、世界50カ国に及び、年内の設立へ向けて着実に前進しています。

 

札幌大学はこのたび、この「新シルクロード(一帯一路)経済圏」戦略と組み合わせたAIIB構想策定に中心的役割を果たしたとされる「中国社会科学院財経戦略研究院」との間で、学術研究交流協定を締結することといたしました。

 

「中国社会科学院(CASS:China Academy of Social Sciences)」は、中国国内における社会科学分野の最高研究機関として、中国政府の政策へ様々な提言を行うシンクタンクの役割を担っています。CASSの傘下には、39の研究所が配置され、それぞれ専門分野の学術研究を行っています。

 

この40近くを数える研究機関のなかでも、中核的な存在として位置づけられる研究機関として3つのアカデミーがありますが、このたび本学の協定相手機関となる「財経戦略研究院(NAES: National Academy of Economic Strategy)」も、そのアカデミーのうちの1つであり、学術研究の成果を背景に、財政、経済、流通産業の分野において政策提言を策定することを主たる任務としています。

 

NAESの院長 高培勇氏は、中国政府指導者へ向けた国内経済情勢の解説・講義も行ってきた経済学者であり、先ごろ独立行政法人日本学術振興会と中国社会科学院が北京で共同開催した学術シンポジウムでは議長を務めました。このシンポジウムに、本学の汪志平教授がパネリストとして参加したことがきっかけとなり今回の協定へと発展したものです。

※(CASS-JSPS共催シンポジウム「変革時代の共同発展戦略」(報告))

 

NAESからは、共同研究のテーマとして、1中国の発展戦略上の懸案の1つである中国内陸部の開発の方策について、北海道の経済開発史から得られる知見を参考に検討することや、2北海道の経済成長の原動力となりつつある、中国人観光客の「爆買い」とも称されるユニークな消費行動の特性を明らかにし、その成果を道内の観光産業の振興及び北海道全体の経済成長に繋げる知見を考察することなどが提案されています。

 

本学では、北海道経済史を専門とする桑原真人学長、また国際復興開発銀行(IBRD)による開発融資について研究する本間雅美副学長が自ら陣頭指揮に当たり、この学術交流をリードすることになります。

 

高培勇院長、桑原真人学長とも、このたびの協定が基盤となり、両国において今後更なる発展が期待される地域経済の振興に寄与する学術交流が進展することを大いに期待しています。

 

中国社会科学院(ホームページ)(http://cass.cssn.cn/)

 

<参考>
【中国社会科学院と協定を結ぶ日本国内高等教育機関・研究所】
・東京大学社会科学研究所 (中国社会科学院経済研究所 2007年~)
・一橋大学 (中国社会科学院 1999年~)
・早稲田大学 (中国社会科学院法学研究所 1993年~)
・東北大学 (中国社会科学院 2008年~)
・島根県立大学 (中国社会科学院日本研究所 2007年~)
・名古屋大学 (中国社会科学院文学研究所・少数民族文学研究所 2000年~)
・名古屋市立大学 (中国社会科学院日本研究所 1997年~)
・佐賀大学 (中国社会科学院世界経済政治研究所 1994年~)

 

【道内 高等教育機関・研究所】
・北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター(中国社会科学院 東欧・ロシア・中央アジア研究所 1994年~)
・北海商科大学、北海商科大学開発政策研究所、北海商科大学北東アジア研究交流センター(中国社会科学研究院 世界経済政治研究所 2011年~)

 

日時 9月16日(水) 17時~
会場 札幌大学第5会議室(1号館2階)
問い合わせ 札幌大学インターコミュニケーションセンター:SUICC
TEL:011-852-9138
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